2019/07/27
宅老所(デイサービス)では、
利用者さんが来てくれなければ
事業が成り立ちません。
なので、お家に迎えに行った時に
「家にいる方が気楽だ」「体調不良」「行きたくない」と言われて
「そりゃ、そうですよね。それじゃさようなら~!」
と言うわけにはいきません。
夏になっても重ね着をして自分で編んだニットカーディガンを着こんで
熱中症になるお年寄り
家でじっとしていて足腰が弱くなってちょっとした段差に
もよろけて骨折してしまうお年寄りの
何と多いことか!
先週も「お腹が痛い」と仮病を使われた方を
娘さんと二人がかりで自宅からなんとか
出して車に乗ってもらいました。
その後はお腹が痛いともいわずに、
スタッフが三味線を弾いて
民謡を歌って誤嚥予防をしてもらい
トランプで脳トレをしてもらい、
キラキラ公園へ船を見に行くことや
噴水で戯れる子供たちの姿を見てもらうことで、
自然と足を動かしてもらいました。
それで今回は「お腹痛い」の ばーちゃんに
なんとかすんなり家から出てもらいたくて
「群馬最高」のTシャツを作りました。
その方は群馬県出身の方で、群馬県の話をすると
「髙﨑の観音さんはB29が飛来したときの
目印になって爆弾を落とされた…」
「群馬の軍需工場に学徒動員で
働かされたけど美味しい弁当が食べられた…」とか
どんどん話が乗ってきてくれるので、
自前のTシャツに、フェルトで「群馬最高」という字を
看護師さんに切り抜いてもらい、
介護士さんにそれを縫い付けてもらいました。
そして今日、皆で力を合わせた「群馬最高」のTシャツを着て
その方のお家へ行ったところ、
まったく拒否なく車に乗って頂くことができました~!
うれぴー!
来週もこれでうまくいくとは思いませんが、
達磨とか、観音さんとか、草津温泉とか、国定忠治とか
群馬県ぽいものが
少しずつTシャツについていくかもしれません。