大正生まれのK子さん。

宅老所昭ちゃん家へ週1回、来ている大正生まれのK子さん。

 

K子さんは旦那様がお亡くなりになり、お子さんもいらっしゃらないので

 ひとりで共同住宅に住んでいます。

 

K子さんは共同住宅ではお粥と刻み食を食べています。

しかもトロミ付きです。

 

しかし昭ちゃん家では本人の希望で普通食を食べています。

 

先日、昭ちゃん家で餅つきをしたときも

餅を普通に美味しそうに食べてくれていました。

それを共同住宅のスタッフに話すと、

スタッフはビックリしていたそうです。

 

それはそうですよね。

粥、刻み食トロミ付きと言えば

寝たきりの方が食べる食事です。

 

今日、サービス担当者会議があり、

そこんところを本人に聞いてみました。

 

そして本人は、なんの違和感もなく

「昭ちゃん家では普通食を食べるし、

共同住宅では粥、刻み食トロミ付きを食べるんだ。

それでいいんだ。」と話してくれました。

ケアマネの話によると

「本人の周囲の人たちがお粥を食べているので

本人も周りに合わせてお粥を食べているようです。」とのこと。

周りがお粥を食べているのに自分だけ普通食を食べるのは

周りの人たちに申し訳ないと思っているのかもしれません。

 

だから週1回の昭ちゃん家でのお食事では、周りが皆

普通食を食べているので安心して

普通の食事やお餅を食べているのだと思います。

 

トロミ付きの食事ははっきり言って

美味しくない。

しかも咀嚼することで

認知症の進行を軽減することができるので

肉や野菜を咀嚼することは

とても大切なことです。

 

しかし本人はそんなことよりも

周りの人たちとの関係を維持していくために

あえて粥、刻み食トロミ付きを毎日3食

食べ続けているのです。

ケアマネも忍びないと思ったのか

「今度、食事の様子を

見てみます。」

と苦笑いをしていました。