いい人間関係を築くことが私たちのゴールです。

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今日の昭ちゃん家御一行は、

苫小牧の樽前神社の紅葉を

見に行ってきました。

赤や黄色に色づいた樹木を見て

思ったより歩けたと喜んだ方がいた

と思えば、

思ったほど歩けず、

「痩せなければならんかなぁ」と

落ち込む方もいました。

 

スタッフは転倒の心配をしながら

歩行介助しているので

必死だったと思います。

 

そして昭ちゃん家本日2回目ご利用の方がいて

「紅葉を見にドライブにいきましょう」

とお誘いしたのですが

頑なに「行かない!」

と言われドライブを拒否されていました。

 

そして、体験利用の時から自分の荷物を気にして

おられ利用中ずっと

「荷物はどこ?いつ帰りの車は来るの?」

と話されていました。

 

昭ちゃん家の理念の中に

「自分がされていやなことはしない。」と

「いい人間関係を築くです。」という

ものがあります。

前者は私たちがケアをする上での

スタート地点になり

後者はゴールになります。

 

「いやなこと」とはつまり、

転んだら危ないからと

向精神薬を服薬させたり、

車椅子の方にY字ベルトをして

行動制限をすることです。

 

若い人でも歩行中に転ぶことはあると

思います。

でも高齢者でほぼ骨粗鬆症の利用者さんは

転倒=骨折を考えざるを得ません。

 

今まで私は特養の生活相談員をしてきて

何度、この問題にぶち当たって

事故報告書を書いてきたことか!

 

しかし、何度もトイレへ

行こうとする利用者さんを

「そこに座っていて!」と職員が叫んでも

事故は無くなりませんし、

事故報告書を何枚書いたところで毎年

事故報告書の数は増えるばかりでした。

 

昭ちゃん家を開設してから

1年半が経とうとしています。

毎週、道の駅や港や公園にドライブへ出かけ

歩いてもらっていますが

まだ一度も骨折された方はいらっしゃい

ません。

 

同行するスタッフの努力のたまものと

いうこともありますが、

一番大切なことは利用者さんが

スタッフを信頼してくれていることが

事故のリスクを少なくしているのでは

ないのかと思っています。

 

危ないからとか怪我するからとかではなく

スタッフがその方のできること、できていること

できないことを見極め、

やりたいことをやれているという安心感を

利用者さんに持っていただく。

 

そして家族もスタッフを信頼して

もらえることで、介護現場での

リスクを減らすことができてゆくのでは

ないでしょうか?

 

先ほどの荷物を気にする利用者さんの

話に戻りますが、

まだまだ昭ちゃん家スタッフがその方から

信頼を得られていないのだと思います。

 

その方がどれくらい利用されたら

荷物や時間を気にせずに楽しんで

いただけるのかはわかりませんが

私たちができることは

「いやなことをしない」という思いの下に

「いい人間関係を築いていく」という

メッセージを本人とご家族に

示していくことしかないと

思っています。