キセキ

昭ちゃん家では、身体が元気で重度の認知症の方が多くいらっしゃいます。

先日、あるご家族に「苫小牧では要介護度が3以上の人はもう改善の見込みがないので施設に入るよう

勧められますよ。」と言われました。

 びっくりです。

誰ですかそんなおかしなことを吹き込むのは!

昭ちゃん家のスタッフは要介護3以上の方のほうが目に見えて改善が見られるので、

ケアする達成感というか楽しさを感じています。

「この人は週3回が限度です、もう入院か入所を考えた方が良い」と言われた利用者さんのご家族に、昭ちゃん家では

「日曜日以外毎日来てください」とお願いして、もう3か月以上利用していただいています。

また要介護5の方は、施設では見られないと利用を断られたそうです。その方は昭ちゃん家に来始めた頃は 

全介助でパンしか食べられなかったのに今は座って箸でご飯やスパゲッテイを食べるようになりました。

発語も多くなり、毎日好きな歌や音楽に合わせて、ダンスを踊ってもいただけます。

要介護3以上の方たちには、これまで沢山のキセキを見せていただきました。(まだ開設して4か月ほどですが)

私は特別養護老人ホームの生活相談員を10年以上してきました。

生活相談員という職種は施設入退所のお世話が主な仕事です。

なので、認知症の方の最期に立ち会うことが多く、お葬式にもたくさん参列させていただきました。

一番つらいのは、元気で入所された方が、最期は病院のベッドでたくさんの線がつけられ、うつろな表情で

天井を見ているしかない姿をみせつけられる時です。

やはり人は、最期まで自分らしく生き切りたいですよね。