2019/03/26
今日も昭ちゃん家スタッフはAさんとイオンモールでのウォーキングに出かけました。
左麻痺のある足を引きずりながら歩くAさんはスタッフを叩いたり、つねったり、頭突きしたり
通行人にもときどき手を出すことがあるので、できるだけ人を避けながら支持歩行しています。
今日もあまり機嫌がよくなかったので、少し歩いては休憩用の椅子に座り、また歩くを
繰り返していました。
ある時、ソファに座っていたAさんにおじいさんが近づきました。
「あぶない!」と思いスタッフがAさんの前に立とうとしたところ
スタッフは気づきました。
いつもウォーキングの時、声をかけてくれるおじいさんでした。
「なんだ、今日は元気がないな。」とおじいさん。
いつもはスタッフをバンバン叩きながら歩くAさんの印象が強かったんだと思います。
「俺は88才だが、今も100坪の畑を耕しているんだぞ。こいつはまだ若いんだろ?」
Aさんはまだ60代前半です。
Aさんが少し顔をあげました。
Aさんはアルツハイマー型認知症の診断を受けていますが、いつもイオンで声を
かけてくれる88才のおじいさんを憶えていました。
そして、なんということでしょう
Aさんはおじいさんの腕を取り、チュッチュッとキスをしました。
Aさんが気に入った人にしかしない親愛の表現です。
そして握手をしました。
びっくりです。
1ヵ月に1~2回しか顔を合わせないおじいさんのことを憶えているなんて!
Aさんは、昭ちゃん家で一番やんちゃな利用者さんですが、
こうやって ときどき、私たちにキセキを見せてくれます。